イタリアの版画家エドアルド・キヨッソーネ(1833-1898)は、日本政府に招かれ明治8年より大蔵省印刷局に着任、偽造防止の紙幣や公債証書の発行を指導し、日本の印刷技術の近代化に貢献しました。また芸術の分野でもビュランやメゾティント、各種石版などの技術を日本に伝えました。一方で、日本芸術に目覚めた彼が在日中に蒐集した文物は約15,000点にも及び、その数と質は、彼の社会的地位と、日本文化に対する造詣の深さ、鑑識眼の高さを物語ります。本展は、キヨッソーネを紹介するとともにキヨッソーネ東洋美術館の所蔵品の中から、肉筆浮世絵約30点・木版画約120点を一堂に展示します。