長野県埋蔵文化財センターでは、昨年度も県内各地の遺跡を発掘調査し、多くの調査成果を得ました。今回、伊那文化会館で開催される速報展で取り上げる遺跡は12ヶ所、展示される出土品は約450点にのぼります。展示内容は、発見されたばかりの出土品や写真パネルなどで、昨年度の調査成果をいち早く公開いたします。
さらに見どころのひとつとして、今年の3月に報告書の完成した飯田市の竹佐中原遺跡でみつかった旧石器時代の石器群があります。約3万年前~5万年前のものと思われ、日本列島にいつ人類が渡って来たのかを探るうえでとても重要な遺跡であることがわかりました。もちろん県内で最古級の石器です。遺跡は飯喬道路建設関連事業として平成12~18年に発掘調査が行われ、現在は飯田山本インターチェンジとなっています。
太古の伊那谷で活躍した人々の息吹をこの機会に感じ取って下さい。