「現代美術の手法」シリーズの第6回展として、「光とその表現」展を開催いたします。私たちの見ることを前提とした造形美術では、光の表現はとても大切な意味をもっています。絵画においては、光とその表現は基本的に重要で、宗教的な光の表現から、19世紀の外光派・印象派の画家たちによる屋外の明るい自然光線の描写まで、多彩な光を画面に止めています。光学装置とともに発達した写真、また彫刻などの立体においても、光が重要な役割を果たしていることは明らかでしょう。
現代では、光や影を描写したり、作品に投影するだけではなく、ランプなどの照明装置を使用して、作品自体が発行するライト・アートや立体作品も多数制作されています。このように光を描くことから作品自体が光そのものとなる傾向は、展示会場全体を使ったインスタレーションへと展開しています。
今回の展覧会では、わが国の現代作家のなかから光の表現を主要テーマとする画家や彫刻家、造形作家13名の作品を紹介します。写真、絵画、立体造形、インスタレーションを通じて表現される、多彩な光の表現をご覧下さい。