今回は、当館のコレクションのなかから、単純にその大きさを基準にして作品を33点選定し、4つの展示室の空間をたっぷり使って展示しました。作品の大きさは表現されるテーマに合わせ、作家が主体的に決めていきますが、大型作品の多くは美術館などの展覧会場で発表されることを前提に制作されることも多いでしょう。こうした美術館などの展示室と相関する近・現代の日本美術の大型作品を、美術館ならではの広い空間のなかに置いてみました。主体的に決められたサイズですが、それを表現することに使われたエネルギーと空間という外的要因によってさらに強い印象を放ち、作品の表現を際だたせ対比による鑑賞を容易にしてくれることでしょう。