「わだばゴッホになる」と画業の当初から標榜したのは板画家の棟方志功でした。多くの芸術家は孤高の魂を一人たずさえて、芸術に捧ぐ人生の旅に出るのです。
本展では、国内外の異郷の地で制作活動を展開した作家たちに焦点をあて、収蔵品を展観します。
富山県疎開中に地元の版画界に多大な影響をあたえた棟方志功をはじめ、その画業に影響をうけた高岡ゆかりの作家たち、また、ニューヨークやパリなどの海外で活動した画家や彫刻家たちにも目を向けます。
強い好奇心と意欲を保ちながら、疎開地や海外において作品の骨格を築いた作家たちの足跡を見つめなおし、当館に収蔵されている版画・ドローイングを中心に、絵画・彫刻を合わせて、その仕事をご紹介します。