「アーティスト・ファイル」は、国立新美術館が、国内外で今もっとも注目すべき活動を展開している作家たちを選抜し、紹介するアニュアル(毎年開催)形式の展覧会です。2008年、2009年に続き3回目となる今回は、国内6名、海外1名の計7名の作家を取り上げます。
「アーティスト・ファイル」には、毎回、特別なテーマはありません。また、表現メディアや年齢にも制限を設けていません。今回も、30歳代から50歳代まで幅広い世代の、絵画、映像、立体など、さまざまな表現、さまざまなテーマが会場に展開します。この多様性や複雑さから、時代のリアリティーというべきものを浮かび上がらせることが、「アーティスト・ファイル」の目的です。
その意味で、「アーティスト・ファイル」は、文字通り、各作家が独自の視点で切り取った「現代」をファイリングした、大きなキャビネットにも例えることができるでしょう。ファイルを次々と手に取るように、7名の個展をめぐりながら、それぞれの「現代」をお楽しみください。