1945年、沖縄では軍民混在の地上戦がくりひろげられました。鉄の暴風と呼ばれる砲爆撃が約90日間もつづき、20万人以上が命を失いました。沖縄師範学校女子部・沖縄県立第一高等女学校の教師・生徒240人は、その過酷な戦場に学業半ばで動員され、沖縄陸軍病院の壕で負傷兵の看護に当たります。彼女たちは戦後、ひめゆり学徒隊と呼ばれました。沖縄戦末期、沖縄本島南端に追いつめられた彼女たちの半数以上が、砲煙弾雨の中で亡くなりました。
二度と戦争を起こしてはならないという思いから、ひめゆり同窓会は、
1989年、ひめゆり平和祈念資料館を設立しました。それから20年、生き残った学徒たちは自らの戦争体験を語ることで、戦争のむごさと平和の大切さを訴えつづけています。
戦後65年、ひめゆり学徒生存者は80歳を越えました。生存者の思いを伝える最後の機会ともいえるこの節目の年に、平和への祈りを込めて、ひめゆりからのメッセージを届けます。