青木コレクションは、栃木県出身の実業家の青木藤作(1870~1946)が大正から昭和初期にかけて収集したもので、平成9年2月に氏の遺族から馬頭町(現那珂川町)に寄贈されました。
青木コレクションは貴重な広重の肉筆画を含むことが知られていますが、近代の画家の作品も数多く含まれています。日本絵画は近代以降「洋画」と 「日本画」に区別されるようになりますが、藤作は洋画草創期の画家川村清雄の油彩画、京都日本画の系統に属しながら『国民新聞』に勤めた久保田米僊の日本画などを好み、数多く所有していました。
本展では青木コレクションの洋画と日本画を中心に展示し、両者の比較を行うことで近代日本絵画の様相の一端を明らかにしたいと思います。