世界で一番古い舞台芸術ともいえる「能」は中国から渡来して散楽、日本の猿楽など様々な芸能、踊り、歌などが混ざり合って室町時代に世阿弥、観阿弥親子によって集大成され、「能楽」として完成したといわれています。
「能楽」は親から子へ、師匠から弟子へ約650年間にわたり脈々と伝承された演劇として、ユネスコの第一回「人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言」(世界無形遺産)に指定され、日本を代表する古典芸能として世界的にも高い評価を得ています。
本展では江戸期の能装束を復原した山口能装束研究所の能装束の中から豊かな「稔り」を象徴する日本の四季折々の植物意匠作品を中心に華麗な能装束約45 点を一堂に展示紹介いたします。
日本の伝統芸能、「能」を身近に感じながら、日本の四季の移り変わりの豊かさと美しさ、能装束の美しさを堪能し、さらに伝統ある絹染織文化を楽しんでいただくことを目的とします。