瀬戸内市上寺山餘慶寺本堂(観音堂)の本尊千手観音立像は、その像容から室町時代の作と考えられ、秘仏として大切に祀られてきました。
このたび餘慶寺では、お寺や地元の方々が主体となり学識経験者と協力し、千手観音立像を後世に伝えていくために修理しました。その結果、胎内から約400年前の江戸時代の修理記録や五穀をはじめとする多くの納入品が発見され、大きな話題となりました。
その後継続してコメのDNA分析や金属の化学的分析などの調査・研究が進められた結果、興味深い事実が明らかになってきました。今回はこうした情報も加えながら、速報的に展示を行います。
仏像を守り伝えてこられた多くの人々の思いが込めら
れている納入品の世界を是非御覧ください。