2008年冬、大阪のサントリーミュージアム[天保山]で記録的な来場者を動員し、大きな反響を呼んだ「アトリエ インカーブ」の展覧会を浜松で開催いたします。アトリエ インカーブは、社会福祉法人 素王会が運営する、知的に障がいがある人たちが芸術・デザイン活動によってアーティストとして独り立ちすることを目指すアート・スタジオです。アーティストたちによる作品は、物事の核心に向かって鋭く切り込み、型にはまらないものの見方によって生み出され、アメリカを中心に海外でも高い評価を受けています。2011年夏には日米の文化交流の拠点であるNYのジャパン・ソサエティーで大規模な展覧会が予定されています。平面作品を「鉄骨図面」だと語る寺尾勝広は、ペンを用いて建築物や社会現象を三次元的に描き出します。格闘技ファンの新木友行は、技に見られる肉体美と格闘家の内面からにじみ出る表情の瞬間を色彩豊かに表現しています。本展では、寺尾勝広、新木友行を含む7人のアーティストによる作品群から、「表現するとは何か」を考え、見つめ直す絶好の機会となるでしょう。