茶入とは、やきものの抹茶入【まっちゃいれ】をいいます。中国から渡来した手のひらにのる程の小さな壷が、室町時代に茶の湯がはじまり、濃茶器として使われるようになりました。唐物茶入のはじまりです。やがて茶の湯が盛んになると我が国においての茶入の生産がはじまり、瀬戸茶入が国焼【くにやき】茶入の筆頭にあげられるようになりました。
この展示では、永青文庫が所蔵する細川家伝来の茶道具から、千利休所持で名高い唐物茶入「利休尻ふくら」をはじめとする茶入30余点を一堂に展示、茶入ひとつひとつの見所を紹介しながら、それら茶入から細川三斎という大名茶人を先祖に持つ細川家の、茶の湯の道具のあり方を見ていきます。