1990年に開館した茨城県つくば美術館は,2010年,開館20周年を迎えます。 当館ではこれを記念し,茨城県出身で国際的な活躍を続ける靉嘔(あいおう)の2010年時点における回顧展を開催いたします。
1931年,現在の茨城県行方市に生まれた靉嘔は,東京教育大学(現在の筑波大学)を卒業し,「デモクラート」や「実在者」に参加した後,1958年に渡米します。以後,「フルクサス」をはじめ現代美術動向のただ中で活動し,1966年にはヴェネチア・ビエンナーレ日本代表として出品するなど,虹の作家として国内外に知られる作家となりました。
本展では,約60年の作家の活動を振り返り,油彩画,版画,コラージュなどの平面作品から,さまざまな素材・手法を用いたエンバイラメントまで,靉嘔の多岐にわたる活動を最新作を含め紹介いたします。