豪快華麗、軽妙繊細 - 自由自在に筆が冴える!!
橋本関雪(はしもと かんせつ)〔明治16年~昭和20年(1883~1945)〕は、明治・大正・昭和の三代にわたる京都近代日本画の巨匠で、その秀でた天分と気宇壮大な創造態度により、文展・帝展を中心に数多くの秀作、話題作を世に遺しました。
儒学者橋本海関の長男として現在の神戸市に生まれ、父の影響で幼少期から中国の古典・書画の素養を身につけた関雪は、京都の竹内栖鳳(たけうち せいほう)の画塾竹杖会で四条派を学び画壇に確固たる地位を築きます。
しかし画業半ばで竹杖会を離れ以後個展を多く開催するなど、京都画壇とは距離を置いた孤高の立場を貫きました。ヨーロッパに渡り西洋美術の影響を受けましたが、憧れの地中国には30回以上も渡り、当地を作品の題材としながら東洋の古美術も深く研究。また、自宅で飼育をしながら描くなどした昭和期の動物画は、各々がもつ生命感を気高く表現しています。
今回の展覧会では、和漢洋の技法を採り入れながら、人物画・文人画・動物画とモチーフを展開していったその偉大な足跡を代表作55点により紹介。併せて、デッサンや下図、制作道具・印章などの遺品も展示し、関雪芸術の全貌に迫ります。
※8月25日(火)休館日 - 約10点を展示替