下関市立美術館では日本画、工芸、洋画の3部門で所蔵品展を開催します。
●小田海僊と大庭学僊
下関に育ち、江戸末期に京都で活躍した文人画家・小田海僊(おだ・かいせん)と、明治期の日本画壇で活躍し、晩年長府に隠棲した大庭学僊(おおば・がくせん)。郷土と深く係わりをもった二人の日本画家は、師弟関係にもありました。小田海僊の作品10点、大庭学僊の作品7点を紹介します。
●「洋画」と日本志向
近代日本の発足から半世紀を経た大正・昭和前期には、ヨーロッパ絵画を範としてきた日本の洋画人たちにとって、日本的な表現、技法、題材のあり方を考えることが大きなテーマとなりました。梅原龍三郎、岸田劉生をはじめ洋画の日本化の流れの中でそれぞれの役割を演じた画家たちの作品約30点を展示します。
●所蔵品展古代地中海世界の工芸
古代ギリシア、ローマ、エジプトの文化はヨーロッパ文化の起源であり、古典として研究されてきました。下関市立美術館のオリエント・コレクションは、近代日本が西欧文化を吸収しようとする中でもたらされたコレクションを引きつぐ貴重な資料です。埋葬儀礼のための小像(シャワブティ)、ローマ帝国領内で制作されたガラス器、彫像など約40点を展示します。