英国を代表する世界的陶磁器ブランド、ウェッジウッドは2009年の今年、創立250年を迎えました。
この長い歴史の中でウェッジウッドは、優れた技術、洗練されたデザインで、英国王妃をはじめ、世界中のひとびとに愛されてきました。
250周年を記念して、その初期から現代にいたるまで日本初公開の作品を含め、同社の名品約250点を一堂に紹介します。
英国陶工の父と称されるジョサイア・ウェッジウッド1世は、製陶を営む家に生まれ、陶器つくりに親しみ、その後、ウェッジウッド社を設立。試行錯誤を重ね、当時類をみない乳白色のクリーム・ウェアの焼成に成功し、時の英国王妃から「クイーンズ・ウェア」の名称、と同時に「女王陛下の陶工」の称号も拝命します。
その後も彼は研磨により黒く輝く「ブラック・バサルト」、宝石のような美しさをほこる「ジャスパー」など次々と新しい技法や独自の名シリーズを考案します。それらの作品はヨーロッパ各地の王侯貴族からも高い評価を受け、その名声は瞬く間に世界中へと広まったのです。
本展覧会では、英国のウェッジウッド美術館とウェッジウッド家、駐日英国大使館などが所蔵するコレクションの中から選りすぐったティーウェアやディナーセットといった食器類のほか、壺、カメオ、香水瓶などウェッジウッドの250年の歴史を代表する作品が勢ぞろいします。初代ウェッジウッドの業績から現代にいたるまで、ウェッジウッドの名品の数々から、その魅力をご紹介いたします。