福島県立美術館が信夫山の麓に開館してから、7月22日で25年になります。
この間、美術館では、福島県の作家の活動や作品について深く県民の皆さんに接してもらえることを目指すとともに、県内外を問わず、時代を代表する作家の活動や作品についても広く紹介してきました。近年、日常生活の中に、美術を楽しむという時間や体験を持つ人も増えていますが、福島県立美術館も、そうした役割の一端を担ってきたといえるでしょう。
また25年の間に、美術館では数多くの作品を収蔵してきました。「アートの遠近 福島県立美術館のすべて」では、こうした所蔵作品のなかから代表的な作品および作家を新たな視点で紹介いたします。近づいたり、離れたりしながら、作品や作家、そして美術館について改めて考える機会を提供できるのではないかと思います。
所蔵作品をとおして県民および美術愛好者の皆さんとともにこの25年間を見直すこと、これからの美術館を考えること、それがこの展覧会の大きな目的です。