フランス屈指のガラスメーカーの名門ドーム社は、20世紀初頭にアール・ヌーヴォー・ナンシー派の中心としてエミール・ガレと共に大きな役割を果たし名声を確立しました。1906年にはアマルリック・ワルターを招いてパート・ド・ヴェール部門を立ち上げ、従来の吹きガラスとは異なる新しい作品を製造ラインに加えています。さらに1925年のアール・デコ博覧会では、新時代の新たなるスタイルを導入し流行の最先端を切り開いていきました。そして現在では世界最大のパート・ド・ヴェール専業メーカーとして、独自の存在感を示しています。
本展ではアール・ヌーヴォー期のドーム社の名品と、現代の作品を同時展覧し、創業130周年を迎えた名門企業が、その伝統に安住することなく、たゆまぬ刷新を続けている様子をご覧いただくものです。また、ドーム社にパート・ド・ヴェールの技術をもたらしたワルターの作品も加え、粉末ガラスを使った鋳造ともいえる特殊な技法の名人芸もあわせてお楽しみいただきます。
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