アンリ・ミショー(1899-1984)はベルギー生まれのフランスの画家・詩人です。日本でも数多くの翻訳が出版されており、フランス文学を学ぶ人にとっては、画家というよりも文学者という印象が強いかもしれません。
文学と絵画というと、異なった2つの対照的な活動を同時に行うようですが、ミショーにとって文学と絵画は、彼自身「内的空間」と呼ぶ、内部世界を様々な方法で表現するためには同じ行為でした。
「特別な意図を持たずに描いてごらん、機械的に描きなぐってごらん、紙の上にはほとんどいつも、いくつかの顔が現れる。」という彼の言葉からもわかるように、ミショーの千からは人や文字などさまざまな形が浮かび上がってきます。ミショーの躍動感あふれえる線をお楽しみください。