本展は、現代彫刻に独自の様式を拓いた山本正道教授の退任記念展です。
山本正道 は、1967年に東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了後、イタリア政府給費留学生として渡伊、ローマ美術学校でペリクレ・ファッツィーニに師事しました。また1978年にはフルブライト芸術部門交換研究員としてアメリカに渡り、先住民族の遺跡を訪ねるなど、広く海外においても活動と制作の場を培ってきました。その後、1980年より東京藝術大学美術学部彫刻科教員として後進の指導にあたる傍ら、彫刻の静謐な世界を模索し続けています。
2009年3月の退任を記念して開催されるこの展覧会では、真摯に彫刻表現の本質を追求し続ける山本正道の制作の歩みとその豊かな作品世界を、初期から近作までの代表的な彫刻約36点と素描によってご紹介いたします。