「日本のゴッホ」と称された放浪の天才画家・山下清(1922~1971)。彼は満色の千切紙を緻密なデッサンに貼り込む貼絵を創り上げました。時に優しく、時に力強く、また四季折々の風景に込められた風の音やその土地の香り、人々の感情までもが巧みに、そして自然に息づいている彼の作品は、今もなお多くの人々を魅了しています。
本展では、代表的な貼絵作品を中心に、放浪生活を通じて創り上げた数々の作品を展示し、郷愁に満ちた色鮮やかな世界を紹介するとともに、遺品なども展示することにより、大正に生まれ、昭和の戦前・戦後高度成長期という激動の時代にもかかわらず「自然体」で生き、多くの人に感動を与えた山下清の人間性にも迫ります。