紙の博物館はこの春、飛鳥山に移転して10年を迎えました。新館オープン以来、和紙でつくる干支飾りの講習を続けてくださっている高木栄子氏の作品展を、この度10周年特別記念展示として開催いたします。
高木先生のつくられる和紙人形「紙わらべ」は、手のひらにのってしまうほどの小さな愛らしい人形です。顔は描かれていませんが、喜怒哀楽は体の表情で表され、それがより一層人形たちをいきいきと見せてくれます。とくに四季折々の子どもたちの遊びや日常の一場面を切り取った風景は、今にも子どもたちの声が聞こえてきそうです。昭和初期の風景をそのまま切り取ったような「紙わらべ」たちの不思議な世界は、高木先生の幼少期の楽しい思い出がそのまま表されています。
見ているだけで心なごみ、郷愁を誘う、小さな愛らしい和紙人形「紙わらべ」。この多くの人々を魅了して止まない、高木栄子先生の作品を心ゆくまでお楽しみください。