大正7年(1918年)春、武者小路実篤は「自己を生かす」「人間らしく生きる」生活と社会を実現するために新しき村を提唱し、これが当時の若者たちに大きな賛同を得て運動が急速に盛り上がり、11月には、実践の場となる新しき村が宮崎県児湯郡木城町石河内に創設されました。そして、今年、新しき村は創立90周年を迎えます。
展覧会では、新しき村の活動や生活を伝える様々な資料や写真とともに、実篤の新しき村に関連した作品、また、文学、美術、演劇など芸術活動が盛んな会員たちの作品を展示し、武者小路実篤や会員たちが求めた理想社会を実現するために、新しき村で90年間どのように取り組まれてきたかを改めて検証します。また今回は、この10年で新たに確認された資料や、当館が記録し続けてきた新しき村会員の証言映像などもご紹介します。
会期中、(財)新しき村と共催で「新しき村美術展」を、調布市文化会館たづくり南ギャラリーにて開催します。