歌人、詩人、劇作家、映画監督、競馬評論家、演劇実験室・天井棧敷主宰者など、様々な肩書きをもち、自らの職業を「寺山修司」としていた寺山修司(青森県生まれ 1935~1983)。
寺山は、多岐にわたる活動の中、美術、デザイン、音楽といった様々なジャンルで新しい才能を発見し、育て、「寺山修司」という作品を創り上げてきたマルチ・アーティストです。
人々の価値観に揺さぶりをかけ続けた寺山は、没後もその著作が出版され続け、ついには中学や高校の国語の教科書にまで出没し、増殖を続けています。本展は、美術館内を寺山の小宇宙と見立て、文学、演劇、映画、美術、音楽、スポーツといった様々なジャンルの作品、資料の展示を行うもので、過去最大級の規模となります。
「昭和」という時代に注目が集まる現在、寺山の華やかで多彩な活動をとおしてその時代に思いを馳せていただくとともに、寺山が残した言葉や思想から混沌とした今の時代を生き抜く智恵を感じ取っていただければ幸いです。