青山ひろゆきは、1977年会津に生まれ、東北芸術工科大学大学院を修了後、2002年第11回青木繁記念大賞展において優秀賞、さらに2005年第4回夢広場はるひビエンナーレ奨励賞を受賞するなど、今後の活躍が期待される若手作家の一人として注目を集めています。
青山の絵画作品では、垂れ落ちる水あめやキャンディ、あるいは玩具のレゴやお菓子を入れたガラスビンなど幼年期の淡い記憶を想起させる身近な事物を色鮮やかな色彩を用いて描かれることが多くあります。その作品世界には、極めて写実的な事物を描きながら超日常的なイメージが色濃く漂っています。青山の絵画作品を観ることは、誰しもがかつて抱いていた幼年期の至福の光満ちた世界と対面することであり、そしてその世界と自己との距離──隔たりを問うことに他ならないでしょう。
本展は、青山の作品を広く市内外に紹介するとともに、彼にとって今後のさらなる飛躍の場となることでしょう。