大名家いおいては、“表”とよばれる公的な空間に対し、“奥”は大名が家族と暮らす私的な空間でした。表の道具として武器・防具の書院の飾り道具などがあるのに対し、奥の道具には観賞用の絵画、書跡、衣服や装身具、身の周りを整える調度類がありました。女性たちが稼ぎ先に持参する華麗な蒔絵の婚礼調度あどは、おくの道具の最たるものだといえるでしょう。
本展では、細川幽斎夫人が書いた和歌扇面、細川ガラシャ手製の袱紗、細川重賢夫人所持の厨子棚・書棚、細川譲久夫人の描いた小屏風、細川敏子が嫁ぎ先に持参した雛人形一式など、女性の生活を彩る品々50点余りを展示します。
日本の代表する大名家のお姫様たちは、どんな暮らしをしていたのでしょうか。緑豊かな目白台にある永青文庫は、細川家の下屋敷跡にあります。あたなも細川のお姫さまに会いに来ませんか。
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