「ミッフィー」の生みの親であり、数多くの名作絵本を誕生させているディック・ブルーナは、現在のオランダを代表する、最も有名なグラフィック・デザイナーであり絵本作家です。ミッフィーに代表される彼の絵本の世界はシンプルでのびのびした線と明るい色彩を基調に、個性的で愛らしい主人公たちがいきいきと描かれて、いつの時代でも子どもから大人まで、世界中の人々に愛されています。
本展では、とくにブルーナが絵本の中で描いている「花」と「植物」にスポットを当てて、紹介します。ミッフィーやボリスといったブルーナの絵本の主人公たちは、花や植物をモティーフに描かれた絵本を中心に、ブルーナの作品を紹介するとともに、日本では未刊行ながら、世界中のブルーナファンに人気が高い『はなのほん』(1975年)もあわせて紹介します。完成した絵本に描かれているのは、12枚の花の絵と、その名前だけ。「どこに咲くのか、どんな匂いなのか、もっとくわしく知りたければ、お父さんやお母さんがお話をしてくれることでしょう」-そうブルーナ自身が語っているように、そのシンプルで美しい線で描かれた一輪の花たちが、思い思いのストーリーをつむぎだしてくれることでしょう。
また、今回はブルーナが描いた「ハウステンボスシリーズ」も一堂に会します。は見られないハウステンボスオリジナルの作品もご紹介いたします。