寒さの厳しいこの季節。室内で過ごす時間も長くなりがちではないでしょうか。そこで今回は、室内を描いた作品を集めてみました。
人が暮らす場である屋内には、生活にまつわるさまざまなものが置かれ、長年使われた部屋には、そこに暮らした人の痕跡が刻まれます。室内に置き去られたものを描いた作品からは、その部屋にいた人の気配を感じることができます。また、人物を描く際、背景として室内を具体的に描出すと、制作現場の様子を伝えたり、人物のもつイメージを膨らませたりすることができます。
画家たちにとって、室内は制作の空間、すなわち画室でもあります。モデルを前に試行錯誤を繰り返すこともあれば、自由に想像力を働かせて無限の絵画世界を展開することもできます。小さな特集展示ではありますが、部屋ともの、部屋と人とのかかわりを様々な角度からご覧ください。