「感動こそ我が命」-浜田市出身の日本画家・石本正(87歳)がよく口にする言葉です。これは画家の信念でもあります。
石本は世事を嫌い、ひたすら自らが納得する絵をかき続けてきました。その姿勢は、87歳の今日までなんら変わることはありません。絵をかくことが楽しくてしかたがない、それが絵を描く原動力なのだと言います。
「常に未来を見つめて制作したい」との理由で、石本は回顧展の開催をかたくなに拒んできました。ただし、ふるさとは別なのだと言います。ふるさとの人々は自分の全てを知っているから、回顧展も構わないというのです。
今回の展覧会では、作家自身が選び出した作品により画業の全貌を振り返ります。石本正のふるさとでのみ開催が許された展示をお楽しみください。