古来から音楽は、美術の中にさまざまな形で取り入れられてきました。
楽器の造形的な美しさはもとより、音楽の持つリズムやメロディーからイメージした感覚を色や形で表現した作品、原曲のテーマに即して複数のシリーズで構成された作品、楽器のように実際に音を奏でる作品など、その表現方法や形態は実にバラエティ豊かで、音楽と美術がいかに深く関わりあっているかを伺い知ることができます。
本展は、当センターが運営する音楽ホール「アルカイックホール」の開館25周年を記念して、マティスの『ジャズ』、シャガールの『ダフニスとクロエ』、カンディンスキーの『響き』など著名な版画シリーズのほか、小磯良平の油彩画、野村仁の写真など国内外の作家の様々な作品に加え、サントリー楽器コレクションの中から作品に関連する楽器を併せた約110点を展観し、音楽と関わりの深い美術作品や楽器が持つ美的な魅力を紹介します。