大正から昭和にかけて「おとぎの世界」や「コドモノクニ」などを中心に日本の子どもの本の美術の世界で活躍した初山滋。その流麗な線と美しく繊細な色彩は人々を魅了し、いわさきちひろをはじめ、後人に大きな影響を与えました。
本展は初山滋の生誕110年を記念して、初山滋の遺作600点の中から、水彩画、木版画、漫画、造本、装丁等、多岐にわたる仕事を、絵本や絵雑誌、教科書の原画や版画など約100点の作品を中心に展示します。また、あわせて、残された貴重な遺品や資料を紹介、浅草育ちの粋人、初山の素顔とその人生を振り返ります。時代を越えて、古びることなく輝きつづける初山滋のモダニズムの世界をお楽しみください。