今から140年前の慶応3年(1867年)4月13日、高杉晋作は、燃え盛る熱情を胸に抱いたまま、藩主の復権も幕府の崩壊も目にすることなくこの世を去った。
しかし、晋作の熱き思いは、その身が果てても燃え尽きることはなく、のちに明治の元勲と呼ばれる者達に受け継がれた。彼らは、晋作の遺志に応えるかのように、倒幕という大業を成し、さらに、明治黎明の日本を先導して、西欧列強に負けない国造りに情熱を注いだのである。
本展は、高杉晋作没後140年を記念して開催するもので、「明治の元勲」と呼ばれた人々の手跡を通して、晋作が遺した情熱を感じとると同時に、その行方を追うものである。我々現代人が夢を抱き、そしてそれを実現するための気力の糧が見出されることを期待する。