東南アジアの陶磁は、安南染付、宋胡録の名で桃山の茶人にも愛されるなど、日本でも親しまれてきました。東南アジアでは、古くから中国陶磁を輸入していましたが、タイ・ベトナム・クメール・ミャンマー(ビルマ)などの王朝が栄えた各地域では独自の窯を築き、それぞれ特徴のある陶磁器を生産しました。本展覧会では、灰釉、黒釉、青磁、白磁、染付等の器から、王国から生まれた特異な造形をもつやきものまで、代表作をそろえるとともに、東南アジアの陶磁に影響を与えた中国陶磁を含め、町田市立博物館所蔵の名品約140点により、その魅力を紹介します。