彩色杉戸絵は、麻生町出身で巨額の富を築いた内田信也(1880~1971)が大正8年(1919)頃に兵庫県神戸市須磨に建てた邸宅のものでした。この杉戸絵は笠間出身で、横山大観らと共に日本美術院の中心として活躍した画家木村武山の最も脂が乗った時期(大正7年頃)に描かれました。
平成7年、阪神淡路大震災の際に邸宅は被害を被りました。しかし、幸いにも損傷を免れた杉戸絵は、平成13年、所有者のご理解により武山の郷里である茨城の当館に寄託されました。公開のたびに大きな反響を呼び、毎年この時期の公開を楽しみにしている来館者も数多く、好評を得ているものです。
第2常設展示室
出品目録
彩色杉戸25枚(うち19枚は両面)全44面
「松図」8面、「富岳図」4面
「紅梅図」2面、「桐図」1面
「日の出図」2面、「四季草花図」22面(11件)
「柏に笹」4面(2件)、「笹に流水」1面
※都合により、出品作品が一部変更される場合があります。