戦車、飛行機、船、ロボット・・・・。昭和30年代初頭に登場したプラモデルは、瞬く間に人々の心をとらえ、時代ごとにその姿を変えながら、子供達の夢を育んできました。それに一役買ったのが、プラモデルキットの箱にかかれた絵、ボックスアートです。もともと消費者の購買意欲を誘うために描かれたボックスアートですが、やがて単なるパッケージデザインの枠を越えて、戦後の美術や文化の成果が反映されながら独自の魅力を放つようになります。
本展はボックスアートの原画を紹介する初めての大規模な展覧会です。プラモデル草創期から現在にいたる貴重な原画160点と、プラモデル誕生以前のソリッドモデル(木製模型)や神模型、懐かしのプラモデルキットや国内を代表するモデラーによるジオラマ作品を含めた、プラモデルという戦後の大衆文化の興味深い一面を紹介いたします。