[本館]
松本竣介 ―油彩と素描―
松本竣介(1912-1948)は、戦時下の過酷な文化統制の中にあって、画家はどうあるべきかを真剣に考え、発言しながら、透明な色調、緻密なマチエール、巧みな線描をとおして、都会風景とそこに生活する人々を、知性と叙情をたたえた画面の上に描き出した作家です。これまで収集した油彩画6点と、今回新たにコレクションに加わる素描3点により、この作家の仕事を紹介します。
芹沢銈介の染色
図案創出から型彫りを経て染めにいたるまで、分業が普通であった工程を、一貫して制作にあたった芹沢銈介(1895-1984)の染色は、特に「型絵染」(かたえぞめ)と呼ばれ、身辺の家具や道具をはじめ、ひらがななどの文字を素材とした独創的な図案は、「芹沢模様」として親しまれています。屏風・のれん・着物・帯など、民俗的素朴さと近代性を兼ねそなえた芹沢作品の数々を紹介します。
日本の洋画 ―明治から昭和まで―
明治・大正・昭和戦前の各時期の油彩画を中心に、日本における洋画の展開をたどります。また日本洋画との同時代性に着目しながら、カンディンスキー、クレー、ペヒシュタインらドイツ表現主義関連の絵画作品を併せて展示します。
戦後の美術
日本の戦後美術コレクションの中から、以下の作家の作品を紹介します。
磯辺行久 宮脇愛子 斎藤義重 田中敦子 今井俊満 元永定正
金山明 稲葉治夫 根岸芳郎 榎倉康二 李禹煥
[佐藤忠良記念館]
記念館所蔵の佐藤忠良作品約1100点の中から、彫刻の代表作をはじめ、
石膏原型、素描など約100点を展示します。
今回の素描の展示では、動物と植物のスケッチをまとめて紹介します。