鴻禧美術館は、1991年台北市に開館した台湾で最も著名な私立美術館です。中国陶磁器をはじめとするコレクションは国際的にも高い評価を得、欧米諸国で展示公開されるなど海外との交流も盛んに行っています。
本展は、同館の所蔵作品の中から、漢代から宋代までの陶磁器を中心に、近代絵画、金銅仏、明清代の漆器や琺瑯器、茶具、文房具、鼻煙壺などの工芸品、合わせて180点余を展示し、長い歴史を持つ中国美術の精華を紹介するものです。精緻を極め、高雅にして秀麗な名品の数々からは、中華民族の生活観や中国の文人たちが理想とした世界観の一端をうかがい知ることができます。
北海道と台湾との交流が活発になっている今日、中国文化と芸術への理解を深める機会となれば幸いです。