本展は、12世紀から20世紀初頭までの、ロシア皇帝の栄華を今に伝える10万点の至宝のなかから工芸品、宝飾品、イコン、テキスタイル、絵画など選りすぐった230点を一堂に展示。モスクワ・クレムリンとロシア工芸の歴史の全貌を始めて日本で紹介するものです。
展示作品は、近年モスクワで発掘された中世ロシアの装飾品をはじめ、ロシア皇帝ゆかりの工芸品、宝飾品、イコンや宗教儀式で使用された品々、衣装。ヨーロッパ諸国の王室から贈られた銀製品。金、銀、エメラルド、サファイア、ルビー、真珠、ダイヤモンド、まばゆいばかりに光り輝く宝石を多用したロシア皇帝の至宝の数々とその背景にあるロシアの歴史を、12世紀中世ロシアから始まり15世紀にモンゴルを打ち破ったイワン3世(大帝)、16世紀のイワン4世(雷帝)、17世紀ロマノフ朝の創始者ミハイル・ロマノフ、18世紀に西洋化を勧めたピョートル1世(大帝)、エカテリーナ2世、そして最後の皇帝ニコライ2世まで、壮大なスケールでご覧いただきます。
モスクワ・クレムリン博物館を代表する作品のひとつ、ロシア皇帝御用達だった伝説の宝石細工師・ファベルジェが制作した、精緻な細工と仕掛けで有名な「インペリアル・イースター・エッグ」もはつこうかいされます。またVR(バーチャル・リアリティ)により、ロシア皇帝が戴冠式を行ったウスペンスキー大聖堂の15世紀のイコンを詳細にご覧いただきます。