強烈な色彩と激しいタッチで風景画や静物画を描き、フォーヴィズムの旗手として有名なモーリス・ド・ヴラマンク(1876-1958)の足跡を、初期から晩年にいたるまで油彩を中心に辿る。
1905年にパリで衝撃的なデビューを果たし、20世紀フランス絵画界のフォーヴの代表画家として活躍したヴラマンクは、日本近代洋画界にも大きな影響を与えた。
本展では、初公開の「雪景色」をはじめ、「秋の風景」「赤い屋根のある風景」「アルジャンタンの村」等の名品を展示。また、画家であると同時に作家としての才能を偲ばせる初公開の挿絵本『オート・フォリー』、同じく初公開のアンドレ・サルモン『リヴ・ゴーシュ(左岸)』も併せて展示する。
情熱的で絶対的自由主義を誇りとし、フォーヴの画家達の中でもフォーヴ(野獣)という言葉が最も相応しい画家であったヴラマンクの魅力溢れる名品の数々と、同時代を共に生きフォーヴィスムの洗礼を受けた彼の仲間達、ドラン、マルケ、ルオー等の作品も併せて楽しむことができる。