姫路市立美術館では今年度も「国富奎三コレクション展」を開催いたします。本展覧会は市内在住の医師国富奎三氏より寄贈を受けた46点の作品による展覧会で、本年度で8回目の開催です。このコレクションは、今後専用の常設展示室を確保できるまで、毎年同じ内容で開催されることになっています。
国富奎三氏より寄贈を受けたコレクションは19世紀末から20世紀にかけてのフランス近代絵画を中心としたもので、写実主義のクールベや、バルビゾン派のコローから、モネ、ピサロら印象派の画家を経て、20世紀のマティスやルオー、デュフィにおよんでいます。フランス絵画の他に、松方コレクションの収集に協力したブラングインや、近代彫刻の父といわれるロダンの作品なども含まれており、優れた作品によって近代西洋絵画の流れを概観できるものとなっています。
この機会に近代の美術をリードしたフランス絵画の精華に、触れていただきたいと思います。