本年度の最後を飾るコレクション展では、5つのテーマに沿って、宇都宮美術館が所蔵する多様な時代・地域の美術を紹介します。「卓上の静物――アート&デザイン」では、ラウル・デュフィや山口薫の静物画と同時代のポスター、「創作版画に見る近代都市の魅力」では、織田一磨、川上澄生らによる戦前昭和の風景・風俗を描いた作品、「パウル・クレーとオスカー・シュレンマーの世界」では、バウハウスで教えた二人の巨匠による絵画とグラフィック・デザイン、「多様な素材――質感と表現」では、戦後半世紀の間に次々と登場した日本の現代美術、そして「風に吹かれて――冬から春へ」では、季節感の感じられる宇都宮にゆかりの美術を展示し、テーマ性のあるコーナー作りを試みます。また、プロムナード・ギャラリーでは、近代日本の異色彫刻家、陽咸二の作品を「触れて鑑賞する」観点から紹介します。