この4月アート遊では、アジアから世界のアートシーンへと羽ばたく二人のアーティストの展覧会を開催いたします。 シ・チョンミンは中国四川省出身。四川美術学校にて版画を学んだ後、北京、ロンドンと制作の拠点を移しながら、木版画を中心に村落や都市の風景をモチーフとしたリズミカルな作風を確立しました。 レ・ホン・ターイはベトナム北部の港町ハイフォン生まれ。ハノイ美術大学卒業後、漆絵や絹絵といったベトナム絵画の伝統的な手法を現代的な感覚で用いた作品を発表しています。 この両者に共通するのは、美術学校にて徹底的に修養した伝統技法を踏まえながら、一方、伝統に縛られることなく、常に自由闊達で斬新な表現を展開している点です。 本展では、1993年度大阪トリエンナーレにて堺市賞を受賞したシ・チョンミンの”NET”(木版画5点組)、レ・ホン・ターイの瞑想的な人物像シリーズなど作品約20点を展示いたします。どうぞご高覧ください。