神戸市には、国宝桜ヶ丘銅鐸・銅戈や史跡五色塚古墳、北野の洋風建造物群など全国に知られる文化財がたくさん残されています。国や兵庫県の指定する文化財も270件を超え、地域のなかで、守り伝えられた文化財も数多く存在します。
平成19年3月、神戸市文化財保護条例(神戸市文化財の保護及び文化財等を取り巻く文化環境の保全に関する条例)が制定されて10年を迎えます。これを記念して神戸市指定文化財を中心に、市内に点在する文化財を集めて公開します。昭和58年に当館で開催された特別展「神戸の文化財-ふるさとの至宝をもとめて-」以降に発見された資料や新たに重要文化財に指定された資料なども含めて紹介します。
本展を通して、文化財に対する理解を深めるとともに、郷土への愛着や地域での結びつきを育む一助となれば幸いです。
展覧会構成
Ⅰ地下にねむる歴史の証し-考古
Ⅱ仏教美術の精華-彫刻・絵画・工芸・典籍
Ⅲ文字が語る神戸の歴史-古文書
Ⅳ風雪を耐えて-建造物・石造品
おもの出品作品
①重要文化財 西求女塚古墳出土品
古墳時代前期 神戸市蔵
②神戸市指定文化財 木造聖観音立像
奈良時代~平安時代前期 北区 寿福寺蔵
③神戸市指定文化財 木造毘沙門天立像
平安時代後期 北区 温泉寺蔵
④神戸市指定文化財 紙本著色平敦盛画像
天正18年(1590)須磨区 福祥寺(須磨寺)蔵
⑤重要文化財 刺繍種子両界曼荼羅図
鎌倉時代 西区 太山寺蔵(奈良国立博物館寄託)