"井部コレクションを中心とする館蔵品の中から、冬~新春を演出する作品を中心に展示します。
◆日本近代の洋画は、高橋由一、浅井忠ら日本近代洋画の黎明期を築いた画家たちや、萬鉄五郎、長谷川利行ら、大正~昭和初期に異彩を放った個性派たちの作品など、久万美術館の代表的作品に加え、ひそかな人気の作品武内鶴之助「薄暮の雪」、佐藤哲三「みぞれ」など冬景色の絵を展示。
◆日本書画では、伊予の古書画から、松山の寛政八僧の一人妙庵和尚の書、黄檗宗の画僧大鵬の「雪中竹図」、女性絵師 平田玉蘊の絵に、松山の俳人栗田樗堂が句を寄せた「雪中鶴図」など、雪を題材にしたものを4点。伊藤子礼、蔵山和尚は""伊予の三筆""のうちの二人の軸。蔵山は地元久万高原町日ノ浦(旧美川村)出身、詩や書で知られていますが、珍しく絵を描いたものです。そのほか松山藩絵師豊田随可「富士山図」、遠藤広實「鶴図」、村上華岳「舞妓」など、新春にちなんでめでたいもの展示しています。
◆陶磁器は、最初の砥部焼きといわれる素朴な味わいの北川(きたかわ)毛(げ)窯のものをはじめ、五(ご)松(しょう)斎(さい)窯の「金彩染付松竹梅文徳利」や、現東温市にあった松瀬(ませ)川(がわ)焼の船徳利など、久々に徳利特集です。
ほかに、愛山窯の象牙色が魅力的な淡黄磁から「龍耳獣足火鉢」、廃業直後の愛山窯にあった焼成前の淡黄磁の7個の瓶から寺内半月が造った、高い人気の「淡黄磁観音立像=七瓶観音」などを展示。
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