寺院に響く妙音というと梵鐘を思い出しがちですが、中世の寺院では美しい声で仏をたたえる僧侶の声が響いていました。その妙なる歌声は人々を魅了しました。こうした「声明」と呼ばれる中世の仏教音楽は、現在と全く異なる楽譜で記録されています。
金沢文庫に残されたこれらの楽譜を中心に、声明や雅楽など中世の「妙音」の世界を、
わかりやすく紹介します。
声明入門
寺院で使用する楽器と、声の仏教音楽である声明について、基本的事項や特色をわかりや
すく紹介します
仏を讃える
仏ごとに讃える声明の楽譜を紹介。
年中行事と妙音
正月の修正会から年末の仏名会まで、年中行事毎に響いた妙音を楽譜でたどっていきます。
伝承
関東声明の大成者である称名寺第二世釼阿への相承の系図や、後世(近世)にも声明が引
き継がれていたことを紹介します。