スペイン出身の芸術家パブロ・ピカソは、絵画をはじめ彫刻、陶芸など様々な分野において才能を発揮し、その画業は多彩な展開をとげたことで知られています。エネルギッシュで多作な作家ピカソは、版画においても2000点を超える作品を手がけたといわれています。
なかでも銅版画は、画業の最初期から最晩年に至るまで精力的に取り組んだ技法であり、エッチングやアクアチント、ドライポイント等種々の技法により多くの作品を制作しています。
この展覧会では、20世紀の巨人ピカソの自由な創造力が生み出した銅版画作品の多彩な表現を紹介します。
初期の傑作《貧しい食事》をふくむサルタンバンクシリーズ、バルザックの小説『知られざる傑作』の挿画、そして挿画本『闘牛』の3つの版画集より、約55点をお楽しみ下さい。