一般的に美術館で展示されている「美術作品」には触れることができません。もちろん通常の美術品は作品保護の観点から触れることはできませんし、たとえ触ったとしても、あまり意味がなく、“鑑賞する”行為からは、かけ離れてしまうだけといえます。しかし「現代美術」の分野なら、“さわってはいけない”という掟を打ち破り、五感を使って鑑賞することが可能です。「現代美術」といえば難しくて難解だというイメージを持つ人も多いのですが、決して難しいものばかりではなく、心から楽しむことができる作品も実に多いのです。
この展覧会では、“さわってはいけない”という禁止条件を取り除き、実際に触れたり、動かしたりして、楽しむことができるような構成を試みます。布や光、鉄やスポンジなど様々な素材を駆使したユニークな現代美術作品が登場します。今年度が当館の開館10周年の節目の年にあたることから、出品作家は日本人アーティスト10名。ゲストとして韓国人アーティスト・ヤン・テークン氏をお招きし、レジデンスプログラムも開催します。その他、作家によるワークショップや公開制作を実施するなど、エネルギッシュな活動を多数行う予定です。
展示室内は、まるで“美術の遊園地”のように賑やかで楽しい雰囲気で一杯です。“ワクワク”“ドキドキ”気分で、“アート”を満喫していただくことができるでしょう。