青木繁(1882-1911)は、28歳という短い生涯に数々の優れた作品をのこし、明治浪漫主義美術の代表者として近代日本美術史に大きな足跡をのこした画家です。
とりわけ代表作《海の幸》(1904)は、その神話的な内容の豊かさと親しみやすいモニュメンタリティによってひろく愛されてきました。本展では、《海の幸》および《わだつみのいろこの宮》《大穴牟知命》など、石橋美術館とブリヂストン美術館の所蔵による青木の代表作品約20点を一堂に展示して、青木芸術を改めて振り返るものです。また、2004年に《海の幸》の制作100年を機に東京文化財研究所の協力をえて行われた、高精細デジタル画像や赤外線撮影による《海の幸》の光学的調査と、青木の故郷福岡県久留米市と制作地である千葉県館山市布良の現地調査の結果などもあわせてご紹介します。
28歳という短い生涯に、数々の優れた作品を残した青木繁。
本展は、《海の幸》および《わだつみのいろこの宮》などの代表作をはじめ、青木の作品20点を展示するとともに、《海の幸》の制作100年を機に行われた調査の成果を紹介する。