竹久夢二の故郷・岡山では旧暦に従って4月3日まで、一般的に3月3日、桃の節句に飾られるひな人形。そこには、こどもの健やかな成長を願う人々の思いが込められています。以前は各家庭で見られたひな飾りも、今日ではライフスタイルの大きな変化によって、ほとんど見かけなくなってしまいました。
夢二生家では、竹久夢二のひな祭りに因んだ「少年山荘図」の掛軸をはじめ、地域の方々のあたたかいご協力をいただき、7段と5段の段飾り、市松人形、また大変貴重な昭和初期の「押し絵雛」の掛軸など、時を重ねた趣のあるひな人形の数々を展示しています。
茅葺屋根に裸電球…大きな梁が天井にのぞく昔ながらの民家の佇まいを残す夢二の生家。障子越しのやわらかい光が差しこむ畳の間に座って、ちょっと懐かしいおひな祭りを楽しんでみてはいかがですか??